クーリングオフできる場合
消費者の強い味方であるクーリングオフですが、どんな取引に対しても主張できるわけではありません。
クーリングオフができる取引の種類は法律で決められていて、取引の種類ごとに、それぞれ対象商品・サービス・権利、そしてクーリングオフ可能な期間が決められています。
クーリングオフ一覧表
| 取引の種類 (根拠法律) |
対象 | 期間 |
|---|---|---|
| 訪問販売 (特定商取引法第9条) |
指定された商品・サービス・権利 | 8日間 |
| 電話勧誘販売 (特定商取引法第24条) |
指定された商品・サービス・権利 | 8日間 |
| 連鎖販売取引 (マルチ商法) (特定商取引法第40条) |
不動産以外のすべての商品、サービス、権利 | 20日間 |
| 特定継続的役務提供 (特定商取引法第48条) |
エステ、外国語会話教室、パソコン教室、 学習塾、家庭教師、結婚相手紹介サービス、 各サービスの関連商品 | 8日間 |
| 業務提供誘引販売 (内職・モニター商法) (特定商取引法第58条) |
すべての商品、サービス、権利 | 20日間 |
| クレジット契約 (割賦販売法第4条の4、 29条の4、30条の6) |
指定された商品・サービス・権利 | 8日間 |
| 宅地建物 (宅建業法第37条の2) |
宅建業者が売主になっている宅地建物取引 | 8日間 |
| 現物まがい商法 (預託法第8条) |
特定商品預託法の特定商品・施設利用権 | 14日間 |
クーリングオフの対象となる取引形態について
クーリングオフできる場合について、上の一覧表でまとめてみましたが、それぞれの取引の種類について、もう少し詳しく見てみましょう。
▼訪問販売(指定商品制)
- 販売業者又は役務提供事業者が、
- 営業所、代理店、露店、屋台店、一定期間(2、3日以上)にわたり指定商品を陳列・販売する展示場のような場所以外の場所で、
- 消費者から契約の申込みを受けたり契約を結んで行う、
- 指定商品、指定権利の販売、 指定役務(サービス)の提供
また、以下のケースも、訪問販売として扱われます。
いずれも、『不意打ち性』という共通点があります。
-
キャッチセールス
事業者が営業所等以外の場所であなたを呼び止め、営業所等に同行させ、契約を結ばせる販売方法。 -
アポイントメントセールス【販売目的を隠すパターン】
事業者が電話、郵便、信書便、電報、FAX、Eメール等で、商品等について勧誘する意図をあなたに告げることなく営業所等に呼び出し、契約を結ばせる販売方法。 -
アポイントメントセールス【特別優待パターン】
電話、郵便、信書便、電報、FAX、Eメール等で、あなただけ特別に有利な条件で商品等の契約を結ぶことができると告げ、営業所等に呼び出し契約させる販売方法。 -
SF商法(催眠商法、撒き餌商法)
ビラやパンフレットを配ったり、拡声器で家の外から『日用品を無料でお配りします』などと呼びかけ、あなたを会場に誘い込みます。
最初は日用品を無料でもらえるのですが、そのうち、『欲しい人は手を上げて!』などと手を上げた人に品物を配ったり、じゃんけんで勝った人に商品を配ったりして競争心をあおり、冷静な判断力を失わせていき、最後に羽毛布団など、高額な商品を販売します。
▼電話勧誘販売(指定商品制)
-
業者があなたに電話をかけたり、
商品等の勧誘をする意図を告げないであなたに電話をかけさせたり、
あなただけ特別に有利な条件で契約できると告げて、あなたに電話をかけさせた場合で、 - その電話の中で、商品等の契約について勧誘し、
- あなたが郵便、電話、電報、FAX、パソコン、口座振込等によって申込みをしたり契約を結んで行う、
- 指定商品、指定権利の販売、 指定役務(サービス)の提供
▼連鎖販売取引(不動産以外の全ての商品等が対象)
いわゆる、マルチ商法がこれに該当します。
- 物品・権利の販売・そのあっせん、同種役務の提供・そのあっせんの事業で、
- 再販売・受託販売・販売のあっせんをする人や、役務の提供・そのあっせんをする人を『特定利益』が得られると勧誘し、
- 『特定負担』を伴う組織加入契約を結ぶこと。
【分かりやすく言うと】
組織に入るには何らかのお金を払わなければいけないけど、
組織に入って人に商品を売ったり、誰かを組織に入会させると、
あなたに報奨金を払いますよ、という契約です。
【特定利益とは】
あなたが勧誘した人が組織に加入する際に支払った金銭や、下位の会員が支払った金銭から、あなたに配分される報酬が特定利益です。
具体的には・・・
- 新規加盟者や他の加盟者が支払う取引料(入会金、権利金など)から、あなたに配分される利益
- 新規加盟者や他の加盟者への商品販売代金や役務提供料金から、あなたに配分される利益
- 新規加盟者や他の加盟者が支払う取引料や代金の中からあなたに配分される利益で、組織の本部などから支払われるもの
【特定負担とは】
商品購入代金・役務の対価の支払い、取引料の提供など、組織に加入する時や、組織でのランクアップの際に支払わなければならない負担のことです。
具体的には・・・
- 組織への入会金
- 商品の購入代金
- 研修費
- 保証金など
▼特定継続的役務提供取引(以下の6種類のみ)
-
人の皮膚を清潔にし、もしくは美化し、体形を整え、又は体重を減らすための施術を行うこと。
⇒エステティックサロン(期間が1か月を超え、総額5万円を超える契約) -
語学の教授
⇒各種語学教室(期間が2か月を超え、総額5万円を超える契約) -
中学校、中等教育学校、高等学校、高等専門学校、大学、特別支援学校(平成19年4月1日〜)、専修学校、各種学校の入学試験対策や、小中学校、中等教育学校、高等学校、高等専門学校、特別支援学校の補習のための学力の教授
⇒家庭教師、電話・郵便・インターネット等を利用した学習指導等
(期間が2か月を超え、総額5万円を超える契約) -
小中学校、中等教育学校、高等学校、高等専門学校、特別支援学校の児童、生徒、学生を対象とした入学試験対策・学校教育の補習のための学力の教授
⇒学習塾等(期間が2か月を超え、総額5万円を超える契約) -
電子計算機・ワードプロセッサーの操作に関する知識・技術の教授
⇒パソコン教室(期間が2か月を超え、総額5万円を超える契約) -
結婚を希望する者への異性の紹介
⇒結婚相手紹介サービス(期間が2か月を超え、総額5万円を超える契約)
▼業務提供誘引販売取引(全ての商品等が対象)
いわゆる内職商法・モニター商法が、これに該当します。
- 物品の販売・あっせん、有償の役務提供・あっせんの事業で、
- その商品、役務を利用する業務に従事することで利益(業務提供利益)が得られると勧誘し、
- 特定負担を伴う商品の販売・あっせん、役務の提供・あっせんに関する取引
【2.の業務について】
事業者自らが提供・あっせんする業務に従事することに限られます。
【特定負担とは】
取引の際や取引条件変更の際の、消費者側のあらゆる金銭的な負担が、特定負担です。
例えば・・・
- 商品購入代金
- 役務の対価
- 取引料
- 登録料
- 保証金など