主務大臣への申し出制度
特定商取引法の60条には、『主務大臣への申し出制度』というものが設けられています。
その内容は、『誰でも、特定商取引の公正や購入者等の利益が害される恐れがあると考える時は、主務大臣に申し出て、適当な措置をとるべきことを求めることができる』というものです。
※特定商取引とは、
- 訪問販売
- 通信販売
- 電話勧誘販売
- 連鎖販売取引(マルチ商法)
-
特定継続的役務提供
(エステ、語学教室、家庭教師等、学習塾等、パソコン教室、結婚相談所) - 業務提供誘引販売取引(内職・モニター商法)
上記6種類の取引のことです。
要するに、業者が法律で定められた義務を果たさなかったり、やってはいけない勧誘行為をしている場合などに、主務大臣(経済産業大臣)や都道府県知事に申し出て、行政処分をしてもらうよう求めるわけです。
ただし、この申し出制度は、個人の救済・トラブル解決を目的とした制度ではありません。あくまで、担当当局に対する情報提供の一手段だとお考え下さい。
▼業者の義務(主なもの)
- 勧誘に先立ち、業者名、勧誘目的だということ、商品等の種類等を明らかにすること
- 申し込み書面、概要書面、契約書面をきちんと渡すこと
- 書面には、記載しなければいけない事項をきちんと記載すること
▼やってはいけない勧誘行為(主なもの)
- 商品等の種類、性能、品質、価格、支払い時期・方法、商品等の引渡し時期、クーリングオフに関することなどについて、 ウソの説明をしたり、わざと事実を告げないこと
- 契約を結ばせるために、又はクーリングオフを妨害するために、威迫して困惑させること
- 販売目的だということを隠すこと
- 契約を結ばないと言っているのに、勧誘を続けること
- 誇大広告
- 迷惑勧誘
- マルチ商法や内職商法で、『必ず儲かる』などと説明すること
(断定的判断の提供)
申し出があると・・・
主務大臣・知事は、申し出を受けると必要な調査を行い、申し出の内容が事実であると認める時は、特定商取引法に基づく措置や適当な措置をとらなければならないことになっています。
具体的には、業務改善指示や、業務停止命令+業者名の公表等の処分を行います。
申し出の方法
必要事項を書面に記載し、提出します。
特に決められた用紙もなく、郵送での提出も可能です。
▼申出書の記載事項
-
申し出人の氏名・名称、住所、電話番号
必ず押印して下さい。 - 業者の所在地・名称
- 取引の種類(訪問販売、電話勧誘販売、など)
-
申し出の趣旨
義務違反や禁止行為違反などの事実、行政に措置を求めたい理由などを詳しく書きます。 -
その他参考となる事項
業者のチラシ・パンフレット、契約書、クーリングオフの通知のコピーなどを添えます。
申し出先
- 訪問販売
- 連鎖販売取引(マルチ商法)
- 特定継続的役務提供取引(エステ、語学教室等)
- 業務提供誘引販売取引(内職商法)
⇒勧誘・契約が行われた場所の都道府県知事宛に、特定商取引法を担当する部署に提出します。
- 通信販売
- 電話勧誘販売
⇒経済産業大臣宛に、経済産業省消費経済対策課又は近くの経済産業局特定商取引法担当課に提出します。
都道府県条例にも同様の制度があります!
お住まいの都道府県の『消費生活条例』にも、特定商取引法の申し出制度と同様の制度があります。
しかも、条例の申し出制度は、すべての消費者契約が対象となっています。
(特定商取引法の申し出制度は、6種類の取引形態のみが対象です。)
特定商取引法の申し出制度と併せて、ご活用ください。